春は子ネコの時期!?
暖かくなる春頃から子猫が産まれる事が多くなります。
当院でも春になってから数件、生後約1〜2ヶ月の子猫を拾われた方が健診に来られるケースが多くなりました。
生後約1ヶ月半の女の子(とりあえず、「サナエちゃん」に命名)
運良く飼主さんが見つかり、あたたかく迎えられる子猫達もいますが、
中には寒さに耐えきれず、また事故や病気などで亡くなってしまう子猫たちもたくさんいます。
残念ながら貰い手が見つからず、保健所へ行ってしまう子もいます。
しかし新しい飼主さんに拾われた子猫たちも、すでに色々な病気にかかっている事もあります。
〜よくみられる子猫の病気〜
・ノミ
・耳ダニ
・消化管内寄生虫
・感染症(目ヤニ、鼻水、くしゃみなど)
・猫エイズウイルス感染症
・猫白血病ウイルス感染症
・その他
これらの病気により、小さな体の子猫では命に関わる問題になる事もあります。
出来る限り早く、健診、治療、予防を受けさせてあげましょう。
では、なぜこのように毎年毎年、外で子猫が産まれているのでしょうか。
ノラ猫の増える事で、このような子猫の問題に加え、
身近な問題ではゴミをあさったり、他人の庭でトイレをすることもあります。
また猫の伝染病を拡大させる原因にもなります。
中には、動物から人へ感染する可能性のある病気を運んでいることもあります。
かわいいからといって、ノラ猫に餌を与えることは、これらの問題を悪化させてしまいます。
また去勢、避妊手術をしていない飼い猫を、外へ出していることも同様です。
日本では年間15万匹を超える猫が殺処分されています。
その中には多くの捨てられた赤ちゃん猫が含まれています。
かわいそうな子猫たちを少しでも減らしていくためにはどうすれば良いのか、
行政や獣医師会、その他様々な団体で色々な案が捻出されています。
私たち一人一人がよく考え、行動する必要がありますね。
獣医師 中村