高齢・持病がある愛犬のトリミングを行うときの注意事項

トリミングは飼い主様が考えているよりも愛犬にとって体力を消耗するものです。

特に高齢犬・持病がある場合にはトリミング後に体調を崩したり、場合によっては亡くなってしまうこともあります。

そのため高齢犬・持病がある子のトリミングをする時には、愛犬の様子をチェックして、体調が優れない場合には控えるようにして下さい。

 

◉ 体力・筋力が衰えているから負担が大きい

◉ トリミングに来るだけでもストレスになることも

老犬になると体力や筋力が衰えるため、トリミングを行うことによる負担が大きくなります。長時間立ちっぱなしで身体的にも精神的にも負担を与え、疲れさせてしまいます。また、若い頃と比べて身体に自由が効かなくなるので、些細なことでもストレスを感じてしまいます。

できる限り愛犬の負担を少なくすることを最優先に考え、それぞれにあった頻度やトリミング時間を設定しましょう。またトリミングサロンを変更して知らない環境で疲れさせない配慮も必要です

 

◉ 持病や疾患が悪化してしまう場合も

老犬はトリミングによるストレスが原因で、体調不調になる事があります。また持病(特に心臓病)を悪化させてしまうこともあります。最悪の場合、命に関わる危険性もあります。

実際に、心臓病を患っていた無症状で元気なワンちゃんが、トリミング後の夜〜翌日にかけて徐々に呼吸状態が悪化し、2〜3日で命を落とすこともあります。

 

当院のトリミングでは、

・トリミングの頻度を減らす

・出来るだけ短時間で終われるカットスタイルにする

・シャンプーとカットを別の日に行う

・老犬のシャンプーはシャンプー剤を使わず温浴で汚れを落とす

などの対策しています。

 

高齢犬、持病(特に心臓病)があるワンちゃんで、ご自宅や他のサロンでトリミングされている方は、

・必要以上の頻度でトリミングを行っていないか

・若い頃のカットをずっと続けて長時間のトリミングになっていないか

など、今一度愛犬へのトリミングについて、ぜひご一考いただければと思います。

 

アイリス動物病院